2013年11月10日日曜日

第13回東京例会 発表概要 平本幸生

 来る12月8日に行われる日本音楽理論研究会第13回東京例会で発表する平本幸生氏の発表概要を掲載いたします。

「自作曲の分析と、和声学の例外的用法」 

私たちが普段耳にしている音楽は、必ず、どこかの誰か(個)が生み出したものである。そして、その作品が、その作者を含め、他者の心を動かすということが、なぜ、そして、いかにして可能なのであろうか。

まず、上の問いの「いかにして」の部分について述べることにする。やはり、作者本人の実感に基づいて、その作者が作りたいように作った作品が、本人のみならず他者への感動をもたらすように思う。このことを基礎として、更に、楽曲の構成においては、客観的な実際があるようだ。これまでの数々の、音楽における実践、経験、また、分析の結果、ある共通性がみられ、それが現在、理論(theory)として知られるようになった。これらの理論には、リズムに関するもの、楽式に関するもの、旋律に関するものなど、多岐にわたる。そして、特に、和音とその進み方についての理論は和声学と呼ばれ、倍音などをはじめ、自然との関わりも深く、客観性が強いように思う。

ところが、興味深いことに、実際の音楽においては、これらの理論はいかなる場合においても、適合しているというわけではなく、理論からみて例外もみられる。すなわち、音楽理論は数学の定理や、物理学などにおける法則とは異なり、常に成立するものではなく、不完全であるという特徴がある。こう聞くと、これはよくないことのように思われる方もいるかもしれない。しかし、それは違う。逆である。むしろ、不完全性こそが実際の音楽に対し、芸術の理論としての役割を果たしているとさえいえるのである。その理由は以下の2つである。

1つ目は、その楽曲において、理論に対する例外的な部分が魅力的であったり、作者の個性が現れていると感じさせるからである。このことは、文面では伝えにくいが、例えば、俳句や短歌において成立した、五・七・五、五・七・五・七・七というリズムがあるが、時に字余りなど、そうする方がかえって魅力的であるといったようなことを考えてもらえばよいかと思う。このように、理論の不完全さは結果的に、芸術としての魅力、個性をつめこむ“すきま”を与えている。

そして2つ目は、音楽をすることの根本に関わることである。もし、仮に音楽理論が完全なものであったとしたらどうであろうか。すごく便利でよいものに思われるかもしれない。ところが、もし理論が完璧だったとすると、私たちが音楽をする際、その根拠を、自分自身にではなく、常に理論に求めるようになり、このことは、私たちの音楽をする本来の目的を果たさなくなる。作者の自己の実感に基づき、本当に作りたいように作ったものが、他者の心をも動かすとはじめに述べた。完璧な理論が存在する場合、このようなことは起こりえなくなる。理論の不完全性は、私たちが音楽によって自分自身と向き合い、主体性をもちうるということを可能にしている。

さて、まだまだ不勉強な身ながら、私もポピュラー風の調性音楽を作っている。その際、やはり例外的な事象に遭遇することがある。今回は、特に和声的な観点での例外が見られる楽曲を楽しんで聞いていただけたらと思う。

最後に、はじめの問いの「なぜ」の部分についてであるが、これは難問である。「私」から「普遍」へのこの不思議なつながりを、今後も考え続け、表現力を磨いてゆきたい。

第13回東京例会 発表概要 大野聡

 来る2013年12月8日(日)に行われる日本音楽理論研究会第13回東京例会で発表する大野聡氏の発表概要を掲載いたします。

 「モーツァルトにおけるソナタ形式と多声音楽技法の出会い(弦楽四重奏曲第14番ト長調K.387第4楽章)」 

 「ヴィーン古典派」と後に総称される作曲家たちに共通する活力源としてあげられる技法が「主題労作」によるドラマティックな展開を活用した「ソナタ形式」であり、それをハイドンが「弦楽四重奏曲集作品33」によってほぼ確立したことが知られている。

 モーツァルトはそれらに刺激されて6曲の「弦楽四重奏曲」(通称ハイドンセット)を作曲し、この方面でのさらなる表現の拡大を果たしたわけだが、同時期にヨハン・ゼバスティアン・バッハの音楽(多声音楽)にも出会い、その影響を受けてもいた。

 「ソナタ形式」と「多声音楽」、この時代様式も異なる技法を融合した密度の高いドラマ性は円熟期のモーツァルトの特徴の一つでもあり、様々な様式を吸収し独自の世界に収斂していくモーツァルトならではの興味深い一面でもある。

 その試みが顕著な最初の作例としては弦楽四重奏曲第14番ト長調K.387(ハイドンセットの第1曲)の最終楽章が挙げられるであろう。この楽章の構成を読み解くことは後の円熟した作品群を理解する一手段となるかもしれないと仮定し、特に「ソナタ形式」に構成された楽章の内部に含まれる「多声音楽」の要素を拾っていきたい。

 楽章のどの部分でどのように多声技法が使われているかを追いながら、モーツァルトが多声的な構築を盛り込んだ効果を(あくまでも最初の試みの例にすぎないが)確認していくことにする。 


 なおモーツァルトはこの楽章をもって「ソナタ形式」楽章に「多声技法」を盛り込む技法を完了させたわけではなく、その後さらに洗練された手法でより深い表現を引き出した作品(楽章)を生み出している。そこで当楽章が残した問題点(発展の余地)についても言及し、(可能な限り)後続作品の作例をも挙げて、(一曲の分析にとどまらず)モーツァルトのこの方面での発展についてのさらなる関心につなげてみたい。

第13回東京例会 発表概要 福田由紀子

 来る2013年12月8日(日)に行われる日本音楽理論研究会第13回東京例会で発表する福田由紀子氏の発表概要を掲載いたします。

 「「ゆれ」と「かげり」から見た
Chopin
の「前奏曲集 作品28―楽曲構造とピアニズムの分析―」

「ピアノの詩人」とも云われるChopin(18101849・ポーランド→仏)のピアノ曲は、愁いを帯びた旋律の一方で、煌びやかな音の世界を繰り広げている。ピアノという楽器を縦横無尽に操り、絢爛豪華な響きを生み出している。この響きの素晴らしさがChopinの魅力であり、ピアノ音楽の新様式を開いたと云われる所以である。そこで、Chopinのピアノ曲の魅力を理論的に解明するために、彼の作品とピアニズムの分析に取り組むことにした。

ピアニズムとは、ピアノの機能(効果)を最大限に生かす工夫のことである。理論的な面から云うと、テクスチャー(縦糸と横糸から成る織り地のこと・音楽的に云うと音の組み合わせや構造)の問題である。「テクスチャーの多様化が起こるのは、器楽の勃興とともに非声部様式が発達してからです。非声部様式(器楽様式)の一番の特徴は『分散和音』の使用にあります。つまり、1個の『同時和音』をタテ・ヨコの音群に分けて奏する技術です。」と、島岡先生はテクスチャーについて書いておられる。

Chopinの作品のテクスチャーを調べてみると、分散和音を何オクターブにも広げていることが分かる。さらに、分散和音に沢山のゆれ(長大な音階や半音階など)が組み込まれている。そして、そのゆれが複雑になればなるほど、煌めくような輝かしい効果を生み出しているのである。今回発表する「前奏曲集 Op.28」にもピアニズムの素晴しい例は沢山見られる。

分析譜、還元譜、テクスチャー分解譜、全体区分図、分割譜などを用いながら、まずは24曲中、次の7曲を発表する。
1(ハ長調)、第4(ホ短調)、第7(イ長調)、第8(嬰へ短調)13(嬰へ長調)、第14(変ホ短調)、第15(変二長調)

日本音楽理論研究会第13回東京例会(12月8日)開催のお知らせ

Announcements
The 13th meeting of SMTJ Tokyo branch
8. December 2013

関係者各位

暦は立冬。こちら東京は朝晩だいぶ冷え込んでまいりましたが、みなさまはいかがお過ごしでしょうか?
毎度お馴染み、日本音楽理論研究会から第13回東京例会のお知らせです。

今回の発表は、当会初めての試みである自作曲の分析、モーツァルトのポリフォニーの解明、ショパン《前奏曲集》の島岡理論による徹底分析の3本です。(発表概要は近日中にホームページ等で発表の予定です。)
みなさまの奮ってのご参加をお待ちしております。

なお、当日資料準備のため、ご出席の場合はご一報いただければありがたく存じます。
また、研究会終了後の、「シュベール国立店」で行なわれる懇親会は毎回議論が白熱しております。
こちらからのご参加も歓迎いたします。

★★★ 日本音楽理論研究会第13回東京例会のお知らせ ★★★

日時: 2013128日(日)13:30-17:45 (1310 受付開始) 【日程に注意!以前お知らせした日程より1週間前倒しになっています!】
会場: 国立音楽大学AI(アイ)スタジオ (JR国立駅南口下車、国立音楽大学付属幼稚園地下) 
186-0004 東京都国立市中1-8-25 TEL: 042-573-5633
参加費: 一般¥2000/学生¥1000 

 開会宣言 島岡譲(日本音楽理論研究会会長) 

 「自作曲の分析と、和声学の例外的用法」 平本幸生
 「ソナタ形式に持ち込まれる多声音楽技法の効果(モーツァルト《弦楽四重奏曲第14番ト長調》K.387 4楽章)」 大野聡
 「「ゆれ」と「かげり」から見たChopinの「前奏曲集 作品28No.1,4,7,8,13,14,15)」 楽曲構造とピアニズムの分析」 福田由紀子 

 懇親会 (1800-) 参加費\2000

 今後の活動予定 (会場はすべて「国立音楽大学AI(アイ)スタジオ」、参加費 ¥2000/学生¥1000) 

 第14回東京例会 2014330日(日) 13301740

 「タイトル未定(歌詞と韻律に関する研究)」 阿久津東進
 「タイトル未定(拍節に関する研究)」 大高誠二
 「「音楽のリズム」マティス・リュシ-とあなたの演奏・指導を変える彼の実用的リズム理論.―」 稲森訓敏
 「ビートルズの和声進行を検証する~ギターフレットとポピュラー的コード進行の関係について」 寺内克久

 第24回例会 2014518日(日) 13301740
 「タイトル未定(スクリャービンの神秘和音(作品5257)に関する研究)」 佐野光司
 他未定

 第25会例会 2014105日(日) 発表者未定

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日本音楽理論研究会東京支部 (見上潤 Mikami Jun
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2013年9月30日月曜日

第23回例会発表概要 池原舞

来る2013106日(日)に行われる日本音楽理論研究会第23回例会で発表する、池原舞氏の発表概要を掲載いたします。

「ストラヴィンスキーの《レクイエム・カンティクルス》における作曲プロセス」

イーゴル・ストラヴィンスキーの音楽には、「ブロック構造」と呼ばれるような楽曲構造上の特徴がある。これは、諸要素の配置が楽譜上でブロックの堆積のように見える構造のことである。こうした構造を、先行研究の多くは、作品の最終形態である出版譜から抽出してきた。そこでは、作曲プロセスの初期段階にブロックがあることを前提とし、それらが組み合わせられたものとして説明されている。だが、楽曲構造上著しい特徴を成す塊としてのブロックと、作曲の操作の単位としてのブロックは、必ずしも同一ではないはずである。すなわち、ブロックが組み合わせられているように見える音楽が、実際にブロックを組み合わせて作られたものなのかという問題は、明らかにされていない。

こうした問題に迫る試みの一つとして、本研究は、バーゼルのパウル・ザッハー財団に所蔵されているストラヴィンスキーの自筆譜から作曲プロセスを辿ることによって、作品構造がどのように形成されたのかを示すことを目的としている。対象作品として、晩年の大作である《レクイエム・カンティクルス》を選んだのは、作曲プロセス解明に有効な、以下の三点の特徴があったことによる。

第一に、全曲が2つの原音列に基づいた12音技法で書かれている点。とくに、この曲に多用されている6音ローテーション・システムは、チャートを作り、そこから音高を抽出する作業が必然となる。その複雑な手順が、自筆譜に残されているのである。第二に、五線ローラーによる手書きの譜表が用いられている点。ストラヴィンスキーは、書く度に必要な分の長さだけ五線を引いて作曲していた。ゆえに、五線の長さから、音楽が思考された単位を推測することができる。第三に、紙片の切り貼りによる作曲法が用いられている点。スケッチは、作曲ノートや定型の五線紙に書かれているのではなく、切り取られた紙片に書かれており、それらが別の紙に貼り合わせられている。そして、貼り合わせられたものをもとに、次の段階の楽譜が書かれている。そのため、切り取られた紙片と貼り合わせられた台紙の紙質や形状、貼り合わせられる際に用いられた粘着テープの様子からも、書かれた順序を根拠付けることができる。

 以上の手がかりに基づき自筆譜を精査した結果、出版譜の中でブロックと認識されるものは、作曲における初期段階から同じ単位のブロックとして生み出されていたわけではないということがわかった。

2013年9月29日日曜日

第23回例会発表概要 小泉優莉菜

来る2013106日(日)に行われる日本音楽理論研究会第23回例会で発表する、小泉優里菜氏の発表概要を掲載いたします。

「長崎県生月島山田地区のかくれキリシタン―「唄おらしょ」とその音楽的事例研究―」

本発表は、2013318日~28日、62日~6日、98日~12日におこなった長崎県生月島山田地区のフィールドワークで採譜した「唄おらしょ(1)」を対象とし、この「かくれキリシタン信仰」の文化が現代の生活の中でどのような意味を持っているかを報告し、採譜した「唄おらしょ」を小泉文夫による日本音楽の理論(2)で分析・考察する。

 「唄おらしょ」の源流については、日本にはじめてキリスト教がもたらされた16世紀の聖歌にあることが、皆川達夫(3)によって明らかにされてきたが、「唄おらしょ」が根付いてきた風土について日本の文化的・民俗的背景からの研究はまだ十分とは言えない。「唄おらしょ」を「信仰の中の1つの行為」としてのみとらえるのではなく、「なぜ人は唄うのか」、「唄はどのように形成されてきたのか」を、民俗学的・宗教学的視点から考察する。

これまで、山田地区における≪御前様のお唄(ぐろりおざ)≫は、他の地区の「唄おらしょ」と同様に聖歌が変容したものであり、他方、≪地獄様のお唄(だんじく様のお唄)≫≪御前様のお唄(さんじゅわん様のお唄)≫の2曲は、「歌詞が日本語として理解できる」ということから、日本において潜伏期(4)に作られたと推定されてきたが、その経緯は信者間でも不明となっている。これを特定する更なる根拠を日本音楽の理論に求め、採譜した楽譜を分析・考察する。 

 この2曲が日本で作られた唄であるかどうか明らかにするために、この地に伝わる民謡の旋律やフレーズなどの音楽的特徴の類似性が存在するかどうか、採譜・分析を通じて明らかにすることを今後の課題とする。

 (1)
 「おらしょ」とはラテン語の「Oratio(祈り)」が日本語風に訛り生じた名称である。「おらっしょ」「おらっしゃ」「ごしょう」「もじゃもじゃ」など、様々な呼称があるが、本発表では「おらしょ」に名称を統一する。なお、「おらしょ」は旋律の付いていない「唱えごと」の部分を、「唄おらしょ」は最終部の旋律の付く部分を指す。
 (2)
  小泉文夫 『日本伝統音楽の研究』 音楽之友社:1958
 (3)
  皆川達夫 『洋楽渡来考』 日本キリスト教団出版局:2004『洋楽渡来考 CD&DVD版 解説書』 日本キリスト教団出版局:2006、『西洋音楽ふるさと行脚』 音楽之友社:1982 
 (4)
  カトリックが弾圧されていた15871873年のおよそ300年間。

第23回例会発表概要 今野哲也

 来る2013106日(日)に行われる日本音楽理論研究会第23回例会で発表する、今野哲也氏の発表概要を掲載いたします。

 アルバン・ベルクの初期歌曲の「和声構造」
――調性および「無調性」の分析理論の批判と分析方法の試論を通して――

ベルクの95曲にも及ぶ歌曲の多くは、彼の最初の創作から、「無調性」へと至る時期に作曲されている。いわゆるベルクの「無調性」は「調性以降・音列技法以前」、つまり4つの歌曲》Op.2の第4曲「微風は暖かく」からと言われているが、段階的に歌曲を見てゆくと、調性との境界点が曖昧に思われてならない。換言すれば、語法上の相違は見られても、何らかの連続性があるように思われる。そして、そこに何か手掛かりがあるとすれば、彼が調性の和声技法にも通じていたことからも、「和声構造」ではないかと考える。

島岡譲は「和声分析がそのまま楽曲分析にほかならない」(『総合和声』1998: 1)と述べているが、この命題はミクロからマクロへ、つまり「和声」分析から「和声構造」へと理解が成される過程を示す言説と言える。その意味で、和声」分析はこの工程の基礎であり、「無調性」においてもなお重要である。そのためには「垂直」的次元を有する方法論が必要と考え、いくつかの理論を探求した結果、島岡譲の理論、ピッチクラス・セット理論(PCS)、そしてヒンデミットの理論(『楽曲作法教育理論編』19373つに絞られた。

島岡理論は「ゆれ」の概念を持つがゆえに、その射程は広範と言える。しかし「微風は暖かく」に関しては、多くの部分で分析が困難となる。PCS理論は合理的な発想を有するが、「和声構造」という観点において、使用を断念せざるを得なかった。ヒンデミットの理論では、従来の原理も保持しながら、独自の方法論が展開され、疑似的な意味ではあるが、「無調性」作品からも「和声構造」を導出し得る。そこで本研究はこの理論に立脚点を置くことが最適と判断した。但し、そこには多くの問題もあり、方策を講じる必要性が生じたため、独自の「集合音Zusammenklang」を導入した。「集合音」は個々の和音を捉えるための一種のコードである。PCS理論の数字表記が取り入れられるが、目的はヒンデミットの理論の分析精度を向上させることにある。

この方法論を《アルテンベルク歌曲集》Op.4に実践すると、「和音」の概念が保持され、「ゆれ」の概念も充分に適用し得ることが分かった。こうした結果を踏まえ、本研究は、調性から「無調性」へとスタイルの移行はあっても、ベルクの音楽の本質は一貫しており、作曲語法を越えた連続性が見出され得ると結論付ける。彼の「無調性」作品に関しては未だ、「垂直」的次元における魅力が解明されているとは言い難い。その意味で、この試みは小さな提案に過ぎないが、その領域において寄与できると考える。

2013年9月13日金曜日

第23回例会発表概要 鴛淵泰通

 来る2013106日(日)に行なわれる日本音楽理論研究会第23回例会で発表する、鴛淵泰通氏の発表概要を掲載いたします。

「短三和音に特殊な内在的不協和性の自然的根拠」 鴛淵泰通


1722年成立の「平均律クラヴィア曲集第一巻」で、バッハは、24曲の短調曲のうち23曲までを長三和音で終止させる。1744年編纂の(いわゆる)「第二巻」では短調曲の半数以上が短三和音のまま終止することになる。合唱曲では例えば「371四声コラール集」(17841787、エマヌエル・バッハおよびキルンベルガー編)中、短調曲の94パーセントほどが長三和音(ごくわずかのフリギア終止を除いて、いわゆるピカルディー終止)で終わる。長三和音終止の割合はルネサンス期の宗教合唱曲ではさらに際立つと予想される。

 短三和音を「翳った」三和音とすれば、ルネサンス期合唱曲では徹底して、バロック期でも一定程度、史的事実として、その「翳った」三和音を終止に用いることが忌避また回避されていたことになる。その「忌避」「回避」に、美学的、倫理的、宗教的また史学的な理由や意味付けが説得的になされるならば、実に意義深い。他方で当然、この「回避」「忌避」に、何らかの自然的、音響的根拠を見出そうとする者もあろう。その場合には「長三和音」「短三和音」とは、さらに、その「翳り」とは何か、とあらためて「物的」に問う必要が生じる。

「鶏肉」「トマト」「塩」「酢」「オリーブオイル」「香辛料」等を用いた「美味しい」料理のレシピ、また「料理」そのものを作る者に、「塩」「酢」「オイル」「食材」等を、必ずしも「物理化学」的に知る必要があるわけではない。一方で「美味しさ」の根拠を「諸素材」「熱」「時間」等を通して「物理化学」的に知ることを望む者があったとしても何の不思議もない。

古典派やロマン派の和声感覚で「翳り」として現れるものが、バロック期ルネサンス期の音感覚(むしろ事実的音事象)においては、「暗いくすみ」さらには「終止としては受け容れがたい混濁」であった、との仮説の提起また検証が今回の主題である。それに際して音律や、部分音の集合体としての単音の内部構造に触れ、特に、無伴奏合唱や弦楽アンサンブル等の実践家にとって近頃とみに馴染み深い(ようである)「結合音―差音」の生成付加という事実を十分に生かしたい。


「音楽理論」の重要な役割が、いわば、一定の「音習慣」の精緻な体系的定式化にあるならば、「音実体」そのものの根拠付は、音楽学のどの分野が担うのであろうか。音楽家が「音習慣」「音実体」の双方から逃れ得ないのは確かだとして、、、。

2013年9月7日土曜日

日本音楽理論研究会第23回例会(10月6日)開催のお知らせ

Announcements
The 23th meeting of SMTJ
6. October 2013

関係者各位

暦は白露。こちら東京は猛暑の夏もようやく終わりを告げ、秋の虫が鳴き始めておりますが、みなさまはいかがお過ごしでしょうか?
毎度お馴染み、日本音楽理論研究会から第23回例会のお知らせです。

今回は、音楽理論にかかわる研究を行っている大学院生2名と、今年博士課程を取得した2名のフレッシュな発表、合計4件の発表です。
内容は、日本音楽の観点からの「唄おらしょ」の研究、短3和音の特殊性を結合音(差音)から明らかにする研究、ストラヴィンスキー後期作品の「ブロック構造」の研究、「無調性」の分析方法論をベルクの歌曲作品を通じて追究する研究と多彩です。また、例会冒頭では、島岡譲先生の開会宣言に続き、小川伊作先生から学術研究の基本について日本音楽理論研究会の立場からお話をいただきます。(発表概要は近日中にホームページ等で発表の予定です。)
みなさまの奮ってのご参加をお待ちしております。

なお、当日資料準備のため、ご出席の場合はご一報いただければありがたく存じます。
また、研究会終了後の、「シュベール国立店」で行なわれる懇親会は毎回議論が白熱しております。
こちらからのご参加も歓迎いたします。

★★★ 日本音楽理論研究会第23回例会のお知らせ ★★★

日時: 2013106日(日)13:25-17:45 (1310 受付開始) 【開始時間に注意!】
会場: 国立音楽大学AI(アイ)スタジオ (JR国立駅南口下車、国立音楽大学付属幼稚園地下) 
186-0004 東京都国立市中1-8-25 TEL: 042-573-5633
参加費: 一般¥2000/学生¥1000 

 開会宣言 島岡譲 (1325-) 
 「学術研究の基本について」 小川伊作

 「かくれキリシタンの唄おらしょ~長崎県生月島壱部地域の音楽的事例研究~」 小泉優莉菜 (1330-)
 「短三和音に特殊な、内在的不協和性の自然的根拠」 鴛淵泰通 (1410-)

=博士課程学位取得者研究報告=
 「ストラヴィンスキーの《レクイエム・カンティクルス》における作曲プロセス」 池原舞 (1505-)
 「アルバン・ベルクの初期歌曲の「和声構造」――調性および「無調性」の分析理論の批判と分析方法の試論を通して」 今野哲也 (1635-)

 懇親会 (1800-) 参加費\2000

 今後の活動予定 (会場はすべて「国立音楽大学AI(アイ)スタジオ」、参加費 ¥2000/学生¥1000) 

 第13回東京例会

2013128日(日) 13301740 (注意! 会場の都合で日程が変更されています!)

 「自作曲の分析と、和声学の例外的用法」 平本幸生
 ソナタ形式に持ち込まれる多声音楽技法の効果(モーツァルト《弦楽四重奏曲第14番ト長調》K.387 4楽章) 大野聡
 「ゆれ」と「かげり」から見たChopinの「前奏曲集 作品28No.1,4,7,8,13,14,15)」 楽曲構造とピアニズムの分析 福田由紀子 

 第14回東京例会

2014330日(日) 13301740

 「タイトル未定(拍節に関する研究)」 大高誠二
 「タイトル未定(スクリャービン作品5257に関する研究)」 佐野光司
 他未定

 第24回例会

2014518日(日) 13301740
発表者募集中!

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ホームページ:http://sound.jp/mtsj/
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TEL &FAX 097-545-4429
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2013年4月21日日曜日

日本音楽理論研究会第22回例会(5月19日)開催のお知らせ

Announcements
The 22th meeting of SMTJ
19. May 2013

関係者各位

暦は穀雨。ここ東京は暖かい春が一転し寒い日が続いておりますが、みなさまはいかがお過ごしでしょうか?
毎度お馴染み、日本音楽理論研究会から第22回例会のお知らせです。
本年5月22日は、ロマン派オペラ作曲家の巨匠ヴィルヘルム・リヒャルト・ワーグナー(Wilhelm Richard Wagner , 1813年5月22日 ライプツィヒ - 1883年2月13日 ヴェネツィア)の生誕200年になります。ありきたりですが、当会もワーグナーの特集を組むことにいたしました。
この企画にあたりましては、バッハ研究者として名高い礒山雅先生に発表をお願いいたしました。他では聞くことができないワーグナーへの切り込みを提起していただけるのではないでしょうか。
また見上発表は、《トリスタンとイゾルデ》およびその習作である《ヴェーゼンドンク歌曲集》の分析を試みます。実演を交えつつ、「トリスタン和声」の魅力を音楽理論がいかにとらえうるかを考察します。
自由なディスカッションの時間をゆったり取る予定です。みなさまの奮ってのご参加をお待ちしております。
発表概要は近日中に当ブログ、ホームページ等で発表の予定です。

なお、当日資料準備のため、ご出席の場合はご一報いただければありがたく存じます。
また、研究会終了後の、「シュベール国立店」で行なわれる懇親会は毎回議論が白熱しております。
こちらからのご参加も歓迎いたします。

★★★ 日本音楽理論研究会第22回例会のお知らせ ★★★

日時: 2013年5月19日(日)13:30-17:40 (13:10 受付開始)
会場: 国立音楽大学AI(アイ)スタジオ (JR国立駅南口下車、国立音楽大学付属幼稚園地下) 
〒186-0004 東京都国立市中1-8-25 TEL: 042-573-5633
参加費: 一般¥2000/学生¥1000 

=リヒャルト・ヴァーグナー生誕200年特集=

■ 「トリスタン和声が醸し出す妖しい響きについて」 見上潤 
ソプラノ独唱: 小川えみ ピアノ: 見上潤

■ 「ワーグナーにおけるドミナントの拡大について」 礒山雅

※ 今後の活動予定 
(会場はすべて「国立音楽大学AI(アイ)スタジオ」、参加費 ¥2000/学生¥1000) 

☆ 第23回例会
2013年10月6日(日) 13:30-17:40 
=博士課程学位取得者研究報告(2件)、他= 
■ 「ストラヴィンスキーの《レクイエム・カンティクルス》における作曲プロセス」 池原舞
■ 「アルバン・ベルクの初期歌曲の「和声構造」――調性および「無調性」の分析理論の批判と分析方法の試論を通して―」 今野哲也
■ 他未定

☆ 第13回東京例会
2013年12月8日(日) 13:30-17:40 (※注意! 会場の都合で日程が変更されています!)
■ ソナタ形式に持ち込まれる多声音楽技法の効果(モーツァルト《弦楽四重奏曲第14番ト長調》K.387 第4楽章) 大野聡
■ 「ゆれ」と「かげり」から見たChopinの「前奏曲集 作品28」 ―楽曲構造とピアニズムの分析― 福田由紀子
■ 他未定

☆ 第14回東京例会
2014年3月30日(日)予定 13:30-17:40 
発表者募集中!

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日本音楽理論研究会事務局(本部)
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2013年3月31日日曜日

第12回東京例会発表概要 今野哲也

 来る2013年3月31日(日)に行なわれる日本音楽理論研究会第12回東京例会で発表する、今野哲也氏の発表概要を掲載いたします。

 「ベルク〈山々を越えてÜber den Bergen〉の2つの版に見られる作曲的解釈の相違」 
  今野哲也

 アルバン・ベルク(Alban Berg 1885-1935)は、生涯に95曲もの歌曲を創作したが、《初期の7つの歌Sieben frühe Lieder》など、彼の生前に出版された19曲を除くと、その大半が兄や妹と一緒に、家庭内で演奏することを目的に書かれたものであった。本発表が対象とする〈山々を超えて〉も、そうした作品の一つで、《ユーゲント・リーダー Jugend Lieder》の第2巻、第43番として分類されている曲である。和声語法や書式の観点から見てもその完成度は高く、習作として見過すことのできない作品と捉えうる。ところで、ベルクは〈山々を超えて〉を完成させた後、中間部分を完全に異にする別の版を作り上げている。本発表は歌詞、和声、および和声構造の分析を通じて、ベルクが何故、作曲上の解釈を翻したのかを考察する。

 〈山々を超えて〉の歌詞は、ドイツの詩人カール・ブッセ(Karl Busse 1872-1918)によるもので、全6行から成る歌詞は、韻律や統語論の観点から3つのペアに分解し得る。特に中間の2つの行では、旅路に就いた主人公が挫折して戻ってくる様子が描かれ、構造的にもコントラストを成す部分と言うことができる。ベルクは当初、この部分の中心的な調としてEs-durを置いたが、後にCis-dur/cis-mollを中心とする構造に変更している。「英雄」や「三位一体」などに関連付けられることも多いEs-durを敢えて斥け、Cis-dur/cis-mollを使用することで、挫折を味わう以前の主人公のポジティヴな心情が、より強調される結果になったと解釈する。そして、このような解釈の相違が生まれる背景には、ベルクの文学的造詣の深さが関わっていると、本発表は結論付ける。

第12回東京例会発表概要 寺内克久

 来る2013年3月31日(日)に行なわれる日本音楽理論研究会第12回東京例会で発表する、寺内克久氏の発表概要を掲載いたします。

「《Autumn Leaves》(1950) のアレンジバリエーションにみるジャズ表現の可能性」 寺内克久

 1945年、フランスの振付家であるローラン・プティ(Roland Petit, 1924-2011) が手がけたバレエ《Le Rendez-vous》(1945)の伴奏音楽として作曲家ジョセフ・コスマ(Joseph Kosma, 1905-1969) が作ったこのメロディは、やがてマルセル・カルネ監督(Marcel Carné, 1906-1996)の映画『夜の門』(Les Portes de la Nuit, 1946) にて《Les Feuilles mortes》(フランス語:《枯葉》)となり、以後シャンソンの歌手による数々のカバーが生まれた。1950年、アメリカでジョニー・マーサー(Jonny Mercer, 1909-1976)によって英詩《Autumn Leaves》(英語:《枯葉》)が世に発表され、その後ジャズ・ポピュラーの世界に広く知れ渡るスタンダードナンバーとなった。 本発表は、この《枯葉》をテーマにしたジャズのハーモナイズ(和声付け)の様々なバリエーションを考察する。

 古今のジャズ演奏者たちは与えられたテーマをもとに、リズム、和声、旋律、楽器編成等を駆使して、音楽表現の可能性を豊かに拡張してきた。ジャズの歴史で数々生まれた《枯葉》の名演奏は、それぞれがいまだに大きな魅力を放っている。

 本発表前半ではスタン・ゲッツ(Stan Getz, 1927-1991)、ビル・エヴァンス(Bill Evans, 1929-1980)、マッコイ・タイナー(McCoy Tyner, 1938- )、ロン・カーター(Ron Carter, 1937- )、チック・コリア(Chick Corea, 1941- )ら、ジャズの巨匠達の《枯葉》のハーモナイズを分析する。

 後半では、発表者による編曲の事例を通して、和声を「響きの固まり」として、自由に和声連鎖を作る「不定調性和声連鎖」というハーモナイズの試みについても考察する。

 本発表で分析するジャズ和声やハーモナイズに関して、クラシック音楽の分析法の側からの提言をいただければ幸いである。

2013年2月24日日曜日

日本音楽理論研究会第12回東京例会(3月31日)開催のお知らせ

Announcements
The 12th meeting of SMTJ Tokyo branch
31. March 2013


関係者各位

ここ東京では、昨年より極めて寒い日が続いているようですが、みなさまはいかがお過ごしでしょうか?
毎度お馴染み、日本音楽理論研究会第12回東京例会のお知らせです。
今回は、イヴ・モンタンの歌唱で有名な《枯葉》のジャズ・アレンジの様々な可能性、ベルクの初期の歌曲分析、シューベルト《冬の旅》の斬新な解釈と、まったく異なったテーマが3つ並びました。
みなさまの奮ってのご参加をお待ちしております。
なお、当日資料準備のため、ご出席の場合はご一報いただければありがたく存じますが、飛び入りも大歓迎です。
また研究会終了後も、「シュベール国立店」で行なわれる懇親会は毎回議論が白熱しておりますので、こちらからのご参加も歓迎いたします。

★★★ 日本音楽理論研究会第12回東京例会のお知らせ ★★★

2013年3月31日(日) 13:30-17:40 (13:10 受付開始) 
会場: 国立音楽大学AI(アイ)スタジオ (JR国立駅南口下車、国立音楽大学付属幼稚園地下) 〒186-0004 東京都国立市中1-8-25 TEL: 042-573-5633
参加費: 一般¥2000/学生¥1000 

■ (13:30-14:30) 
スタンダードナンバー"Autmun Leaves"のアレンジバリエーションにみるジャズ表現の可能性 寺内克久

■ (14:30-15:30) 
タイトル詳細未定 (ベルク《山を越えて》(Über den Bergen)の分析) 今野哲也   ソプラノ独唱: 小川えみ ピアノ: 見上潤

■ (15:50-17:30) 
続・シューベルト『冬の旅』の裏物語--冥界のヘルメス 浅田秀子

※ 上記発表時間は10分の質疑応答を含む。 

※ 今後の活動予定 (会場はすべて「国立音楽大学AI(アイ)スタジオ」、参加費 ¥2000/学生¥1000) 

☆ 第22回例会2013年5月19日(日) 13:30-17:40 
=リヒャルト・ヴァーグナー生誕200年特集=
■ 「トリスタン和声が醸し出す妖しい響きについて」 見上潤 
■ 「ワーグナーにおけるドミナントの拡大について」 礒山雅

☆ 第23回例会 2013年10月6日(日) 13:30-17:40 
=ジュゼッペ・ヴェルディ生誕200年特集=
■ 「タイトル詳細未定 (《椿姫》に関するあれこれ」 甚目裕夫 
■ 他未定

☆ 第13回東京例会 2013年12月15日(日) 13:30-17:40
■ ソナタ形式に持ち込まれる多声音楽技法の効果(モーツァルト《弦楽四重奏曲第14番ト長調》K.387 第4楽章) 大野聡
■ 「ゆれ」と「かげり」から見たChopinの「前奏曲集 作品28」 ―楽曲構造とピアニズムの分析― 福田由紀子
■ 他未定

☆ 第14回東京例会 2014年3月30日(日) 13:30-17:40 発表者募集中!

Tokyo branch of THE SOCIETY FOR MUSIC THEORY OF JAPAN
日本音楽理論研究会東京支部 (見上潤 Mikami Jun)ブログ: The Society For Music Theory Of Japan, Tokyo http://smtjt.blogspot.com/
ホームページ: http://www.geocities.jp/dolcecanto2003jp/SMTJ/index.htm 

Secretariat of THE SOCIETY FOR MUSIC THEORY OF JAPAN
日本音楽理論研究会事務局(本部) ホームページ:http://sound.jp/mtsj/
〒870-0833 大分市上野丘東1-11 大分県立芸術文化短期大学音楽科 小川研究室気付 
TEL &FAX 097-545-4429
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